SEO対策のキモは「キーワード」ということは周知の事実ですが、「検索クエリ」に関しては、まだ浸透し切れていない印象があります。
SEOの提案や改善書を提出する際は、必ず、
- キーワード:テーマの核となる単語やフレーズ、SEOの根幹、市場規模を計るデータなど
- 検索クエリ:検索者が入力する単語やフレーズ、ニーズや意図が言語化されたものなど
という具合に説明をしますが、「初耳だった」「知らなかった」という回答が多いです。
検索クエリの説明を聞いただけでも、アクセスを伸ばしたクライアントはいらっしゃるので、SEO対策はキーワードだけでなく検索クエリもセットで考えるクセ付けをおすすめします。
まずはブログ運用の初心者に対して「キーワード」「検索クエリ」の概要の理解と、必要な基礎知識を、この記事では解説することにします。
ちなみに、Google広告ヘルプにおけるキーワードは、
商品やサービスを表す単語やフレーズで、いつどこに広告を表示するかを決定する要素
となっているので、混同を防ぐために独自で定義しています。
キーワードについて
キーワードは、テーマの核となる単語やフレーズ、SEOの根幹、市場規模を計るデータなどと、当方では定義しています。
ブログでもウェブサイトでも、SEO対策の根幹はキーワード選定ですが、初心者が挑むには、既にネット上にたくさん出回っているキーワードに焦点を絞って記事を書いても、恐らく上位表示はスムーズには行かないと考えます。
では、どうすれば良いのか?
キーワードから市場規模の目安を知り、勝てそうなところを見極めることが必要になります。
例えば「サプリメント」ですが、もはや個人が参入すると時間のムダと言っても過言ではないど、難しいキーワードであり、もはや太刀打ちはできないと言えます。
実際にキーワードプランナーによる競合性は「高」です。
それでも自らの経験や知識などと、既に公開している記事や運営者などをチェックして、参入するかどうかを判断します。
初心者が参入すべき市場という点だけを見れば、「ペット サプリメント」の月間平均検索ボリュームような、小規模ながらも一定数のニーズがある場所です。
通常、SEO対策におけるキーワードについては、
- ビッグキーワード:「サプリメント」
- ミドルキーワード:「ファンケル サプリメント」
- スモールキーワード:「ペット サプリメント」
という区分けがあります。
もう少し掘り下げて解説します。
初心者が狙うべき市場
今やユーザー向けのSEOライティングこそが最強のSEO対策とも言える現時点では、Googleのアルゴリズム攻略がカギだった時代から唱えられているキーワードの区分けに、何の意味があるのか個人的には疑問ではあります。
ゆえにサラッと流し解説に留めます。
- ビッグキーワード
月間平均検索ボリュームが1万以上 - ミドルキーワード
月間平均検索ボリュームが1,000以上 - スモールキーワード
月間平均検索ボリュームが100以上
SEO初心者が攻略すべきは、競合性の低いスモールキーワードでの上位表示を、数十、数百と達成していくことで、これをロングテール戦略とも言います。
砂漠にお店を出しても意味がないですから、市場の大きなビッグキーワードを含んだスモールキーワードで、なおかつ競合性の中程度以下をターゲットキーワードとして狙うことが初心者の攻略方法となります。
初心者に限らず個人の戦い方にふさわしいです。
次章から、具体的な勝つためのキーワード選定について解説していきます。
勝つためのキーワード選定
キーワード選定は、以下の5STEPとなります。
- 様々な媒体からニーズを知る
- ラッコキーワードで関連キーワードを取得
- キーワードプランナーで過去データを分析
- 参入キーワードの候補をピックアップ
- 実際に競合性をチェックして最終決定
様々な媒体からニーズを知る
キーワード選定となると、不思議とネットニュースやSNSだけを見る方が、非常に多いものです。
自前のメディアが対象ならば良いでしょうが、経験を積んで外部からの相談や事業としてSEO対策を行う場合では、それだけでは不十分です。
業界情報、街の声、口コミ、雑誌、新聞、書籍さらには直接の取材など、様々な媒体を通じて幅広く見なければなりません。
ニーズはネットだけではないのです。
再三にわたって例に出している「サプリメント」にしろ、実際に専門店などで店員さんと会話するだけでもキーワードは得られます。
ラッコキーワードで関連キーワードを取得
ラッコキーワードとは、『関連キーワード取得ツール』といって検索したキーワードに関連するキーワードをずらっと表示してくれるツールになります。
使い方は簡単で、上記リンクからキーワードを入力するだけです。
キーワードプランナーで過去データを分析
ラッコキーワードで関連キーワードを取得したら、キーワードプランナーを利用して月間平均検索ボリュームと競合性を分析していきます。
月間平均検索ボリュームは前述しましたが、競合性は『高』『中』『低』の三段階で表示され、そのキーワードでの参入レベルを示しています。
ただし、競合性のレベル評価は、あくまでもGoogle Adwordsで出稿するリスティング広告がリソースのため、厳密に言えばSEO対策における難易度とは、関連性があるとは言えないのです。
ゆえに盲信することは避けましょう。(これについては後述)
ここでは、キーワードプランナーの利用については、ググればわかる内容ですので割愛します。
仮にググったときに入力した言葉が「検索クエリ」になりますので、検索者の立場になることもSEOではオススメの体験でもあります。
参入キーワードの候補をピックアップ
キーワードプランナーで得た情報をCSVなどでダウンロードし、5~10程度に絞り込みます。
絞り込みの方法としては、月間平均検索ボリュームと競合性でフィルタリングです。
実際に競合性をチェックして最終決定
絞り込んだキーワードに対して、最後は目視で参入の意思決定をします。
GoogleまたはYahooで、絞り込んだキーワードで検索して、上位5サイトを実際に見ます。
- タイトルの付け方
- デスクリプションのライテング
- 記事の構成
- 見出しへの関連ワード記述
- 文字数
- 内容
などをザッと眺めて、同等以上の品質の記事を公開できるようならばGoサインを出しますが、少し難しいかなという感じても、思い切ってチャレンジです。
負け戦でもチャレンジする価値あり
ちょっと面倒な5STEPではありますが、杓子定規にやることもありません。
見たり聞いたりしたことに対して、直感的に「イケるかも」ということもあり、意外とSEOを意識したライティングにも繋がっていきます。
また、競合が強すぎたとしても、記事を公開して損することはありません。
記事についてはSEOライテングの領域なので、ここでは割愛しますが、仮に上位表示が難しいとしても読者に有益なコンテンツの提供を重視して記事の公開を心がけます。
記事が増えて起こりがちなのは、検索からの流入はゼロに近いが、なぜか読まれているページが出てくることです。
理由としては、サイト内で訪問者が回遊し、思わずに目に留めているからです。
ゆえに上位表示が達成できないページも決してムダではなく、記事の内容に合わせてマネタイズや問い合わせなど、着地点として活かすことができます。
ここにSEO対策の面白さがあります。
読まれているページに何らかのメンテナンスを施すと、一気に上位表示されることもあるので、定期的な更新、具体的にはページ内容に関する新しい情報や、SEOライティングで漏れている部分のチューニングなどを行っていきましょう。
検索クエリと意図
ここまでキーワードの選定について書いてきましたが、検索クエリについても補足しておきます。
検索クエリをおさらいすると、検索者が入力する単語やフレーズ、ニーズや意図が言語化されたものなどと、当方では定義しています。
重要なのは「意図」です。
この意図を汲み取って記事を書かなければ、極論、タイトルまたは見出しと本文がチグハグになってしまう恐れがあります。
またまた例に出しますが、「ファンケル サプリ」に関して情報を知りたい検索者が、とあるサイトのページをクリックした際に、「ファンケルのサプリを飲み忘れた」というような日記だったら、ちょっとがっかりするはずです。
そもそも検索者は、ファンケルの
- 新製品を知りたい
- 気になるサプリの価格を知りたい
- 最寄りの店舗を探したい
- 口コミを読みたい
など、何らかの意図があって検索していますから、「他人が飲み忘れた」ことなどは、微塵も知りたいとは思っていないはずです。
ゆえに、検索クエリには意図があり、その意図には種類もあり、意図に沿ったコンテンツを公開することが重要ということになります。
検索クエリの種類
検索クエリは大きく3つの種類があります。
- Doクエリ:トランザクショナルクエリ(購入・申込みが意図)
- Knowクエリ:インフォメーショナルクエリ(関連情報の収集が意図)
- Goクエリ:ナビゲーショナルクエリ(特定のサイトを見ることが意図)
呼び方はどちらでも良いですが、言いやすいのは左側じゃないですかね。
簡単に例を出せば、
- Doクエリ:「オンラインゲーム オプション 課金」・・・オプションを購入したい
- Knowクエリ:「キーワードプランナー 使い方」・・・使い方を知りたい
- Goクエリ:「舞浜駅 時刻表」・・・東京に向かう時刻表を見たい
といったケースです。
ただし、2語程度では意図が複数考えられるケースもあるので、例は必ずしも正確とは言えない部分がありますが、3語程度になると明確に意図が見えてきます。
意図を予測することSEO対策では珍しいことではないので、同じキーワードで切り口を変えた記事を公開することも手段のひとつです。
まとめ
「ブログ初心者でも上位表示を狙える方法!キーワードと検索クエリの理解」というテーマで、キーワード選定と検索クエリについて書きました。
キーワードにおける、
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- スモールキーワード
という括りは、あくまでも相対的なものであり、市場が大きければスモールキーワードであっても参入が難しいこともあります。
ゆえに競合の低い場所でロングテールを狙うことが、初心者が戦うべきところです。
初心者でなくてもロングテール戦略を採用しているサイト運営者は多くいますので、まずは、自分が勝てる市場を見つけ出すことがカギとなります。
そのためには、どうしても時間がかかります。
頑張って書いた記事が全く読まれない時期もありますが、下積みだと考えて、愚直に5STEPを実行してください。
もしも、どうしようもなくなったら、当方がお手伝い致しますので、いつでもご相談くださいね。