入院時病院都合で個室の時は差額ベッド代の支払いは不要です

もし病気やケガで入院となったら、まあ、家庭にとっては歓迎しないイベントですよねー(汗)
誰しも、そんな万一の時に備えて保険や貯蓄で経済的な負担に備えているとは思います。

日本は保険大国と言われて、民間の保険の加入率も高いですけど、平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」(平成30年12月発行)によると、

  • 加入率 88.7%
  • 加入件数 3.9件
  • 年間払込保険料 38.2万円

というデータがあります。

参照:生命保険に関する全国実態調査|公益財団法人 生命保険文化センター

 

しかし、できることなら入院に及ぶ病気やケガ(事故)は、避けたいところですね。
健康第一で過ごしたいものです。

病院の都合で個室の場合は差額ベッド代不要

このテーマの最大のポイントです。

 

あくまでも希望して個室に入る場合は、差額ベッド代として自己負担することになります。

ただし、病院の都合、例えば、

  • べッドが空いていない
  • 同意書(個室利用)のサインをしていない
  • 個室利用についての説明が不十分なとき
  • 医師が治療上個室での療養が必要と判断したとき
    1. 救急、術後で重篤、安静、監視、介助などを要する
    2. 感染症感染の疑いがある
    3. 終末期
    4. コロナなどで院内感染を防ぐ

というような理由での個室(特別室)での療養の場合、差額ベッド代の負担はないと考えてよいです。

 

「考えてよい」という言い方をしているのは、医師や看護師に確認が必要なためです。

しっかり確認してくださいね、負担があるかどうか。

個室の1日の費用相場

めちゃめちゃ人気の医療保険において、入院1日につき1万円という話、聞いたことはありませんでしょうか。
何をもって1万円としているのか定かではありませんが、一度、近隣の病院の個室の入院費用をチェックしてみてください。

多分、1日1万円では足りない病院もあります。
言われるがままでなく、実際に調べることは重要です。

 

さて、調べることが面倒くさい方のために、個室の相場について例を出したいと思います。
最寄りの病院で確認を取る事も忘れないようにしてくださいね。
親切な病院では、しっかりと個室の金額がウェブサイトで表示されています。

 

例えば、九州大学病院では、このようになっています。

個室名 1日の金額
特別室A 33,000円
特別室B 13,200円
特別室C 9,900円
特別室D 6,600円
特別室E 5,500円
特別室F 3,740円
特別室G 2,200円
準個室1 1,980円
準個室2 1,650円

参照:病室のご案内 | 入院のご案内 | 九州大学病院

 

参照先には個室の写真もありますけど、個人的には個室で療養したいですね。

差額ベッド代の自己負担を考慮して、私は医療保険を契約しています。
個室が必要ない人は、次の章をご覧になって、医療保険の入院日額を見直してもよいかもです。

実際の入院費用の例

ブログや書籍で闘病記などをチェックしてみました。

個室を利用していないケースです。

 

まず、脳脊髄液減少症で入院生活23日のケースでは、自己負担額17万9,904円(※1)でした。
これは、国民健康保険の限度額適用認定証適用後で、この費用負担です。

申請がなければ約75万円が医療費として請求されるのです・・・。

参照※1:髄液が漏れる病気になったよ!脳脊髄液減少症闘病まんがエッセイ: なつきち4コマ手帖 脳脊髄液減少症編

 

もう一例あげましょう。

胆嚢と胆石の摘出手術で入院加療したケースでは、約30万円の請求が前述の国民健康保険限度額適用認定証適用後、約9万円の自己負担額(※2)で済みました。

済みましたと言ってますが、金銭的な負担も痛いですが、入院加療は身体的および精神的な苦痛も代償として払っているので、金額以上に痛い体験ですよね。

参照※2:内臓いっこ取っちゃった | 内村かなめ

 

これらの事例から言えることは、

  • 日本の公的保険は素晴らしい
  • ある程度の現金は手元に置いておく

ということです。

民間の保険会社が事前に入院費用を立て替えてくれるわけではないので、10万から30万ぐらいはスグに用意できると支払いで慌てなくて済みます。

 

もし個室を希望していれば、どの程度、入院費用の自己負担が増えるのか、前述の九州大学病院の表を参考にして試算してみてくださいね。

ちなみに統計を出すと、一人当たりの入院費用は約12.8万円(※)です。

平成29年度 国民医療費の概況|厚生労働省 (統計表の第5表より)

入院費用の内訳

入院のために準備するものは、病院ごとに指示が違うので言及しませんが、入院費用の内訳に大きな差はないと思いますので書いておきます。

  • 医療費(入院基本料、手術料など)
  • 食事代
  • 差額ベッド代(室料差額)
  • 病衣代(病院のものを身に付けるとき)
  • 勤務先等に提出する診断書
  • テレビ視聴のためのプリペイドカード
  • 売店での日用品購入
  • おやつ
  • 家電の利用料(冷蔵庫や電子レンジなど)
  • 預託金(退院時に精算される)

といったところでしょうか。

ともかく入院中こまごまとした出費があります。

 

退院したらですよ、快気祝いとか見舞い客や職場へのお返しをしなければなりませんし、通院が続けば薬代、リハビリ、交通費などの負担もあります。
病気の種類によっては自宅をバリアフリーにしたり、介護ベッドや車いすも必要となるでしょう。

入院や差額ベッド代に備える方法

これは民間の医療保険ですね。

しかし、医療費の負担を自分の資産で、どのような状況でもカバーできるならば、民間の医療保険を契約する必要はありません。
医療に限らず事故や火災などに対しても同じことが言えます。

公的保険のみで十分と判断すれば、毎月の民間の保険料の支払いはしなくてよくなります。

 

ところが、そのような考え方は現実的ではないんですよね、これが(汗)
超お金持ちは、どう考えているのか皆目見当がつきませんが、一般庶民はそうもいきません。

やはり想定外の出費には、保険で備えることが有効です。

 

前もって入院するぐらいの病気やケガが予知できれば、それまでに貯金しておこうって行動ができますけど、実際はあり得ない。

予兆なく万一がやってくるわけです。
しかも費用負担の度合いも不透明。

金銭的な不安は保険で解消できます。
だけど「お守り」として、保険会社の言いなりで契約するのは、ちょっとおかしいのではないか?

と気づいた方は、すぐさま保険の見直しにとりかかりましょう。

差額ベッド代は医療費控除の対象になるのか

さて、税金に関わってくる医療費控除。

差額ベッド代は医療費控除の対象となるのでしょうか。
知っておきたいですよね。

 

結論から言えば、自分で個室を希望した場合は、医療費控除の対象とはなりません。
ついでに言えばサプリメントや美容整形も同様です。

そりゃそうですよねって感じです。

差額ベッド代のまとめ

入院すると気になるのは差額ベッド代です。
この記事で少しでも誤解や疑問が晴れたならうれしい限りです。

個人的にはですね、入院自体がストレスなのに、ましてや赤の他人と同じ空間で数日を過ごすなんて、とても考えられません。

大部屋なんてパーソナルスペースがカーテン一枚で仕切られてるだけですよ。

そりゃ高くついても個室にしますって(汗)

 

入院だって環境は大事です。

余計な気を遣って消耗するなんて、まっぴらごめんですよ。

 

まあ、健康であれば、そんな心配も不要なんですけどね(笑)

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