元ファナンシャルプランナーです。
どこかの組織に所属していたわけではありませんが、保険代理店との兼業の時代がありました。
訳あって1年ちょっとで廃業しましたけど、実りある1年間でしたよ。
FPの国家資格は喪失していないですし、保険募集人の試験も合格しているので、現役に返り咲きも可能なのですけど、ウェブ関連の仕事が大好きなので、余程の事が無い限りは専業に戻ることは無いですねー。
ウェブに絡めて、
- 個人レベルの保険見直し
- 家計改善の相談
- 保険販売
に繋げる可能性はあります。
代理店と提携して、ウェブマーケ担当とかでもいいですよ。
FP資格を持つウェブマーケ担当って、心強い思いますけどね。
今回は、将来的なビジネスの可能性も視野にいれてるということで、保険をテーマにいろいろ書いてみたいと思います。
主な項目は
- 保険見直し
- 保険の選び方
- 保険の必要性
についてです。
好きでしょ、この辺の話は(笑)
どこにも所属してない中立のメリットを活かして遠慮なく。
保険見直しは全員必要
保険の見直しは必須です。
- 感覚で契約してる人が大多数
- 必要保障額という概念が無いので保険金等が手厚すぎる
- 医療保障がカブりがち
- 健康保険の存在を無視
- 保険はお守りという意味不明な安心思考でムダな契約が多い
という現実があります。
こうなってる理由はですね、学校で保険については習わないし、ましてや保険屋さんが懇切丁寧に教えるわけでもない(商品説明とは違う)からです。
そこから派生して、親から子へ『保険は入っておくもの』と知った風な顔で教えられます。
親本人も何のために契約したのか、根拠もないまま、子に契約をすすめるという変な風習も要因です。
きっと『必要だから』『安心だから』程度で契約してるはずです。
金融商品をそんな利用でホイホイ契約する事自体がおかしい。
だから、かんぽ生命のような事件が起こるんです。
悪質極まりない事例ですけどね。
保険を売る資格はありません。
保険の見直しのメリット
- 毎月の保険料が節約できる可能性がある
- 掛け捨てを最小限に抑える事もできる
よく考えて欲しいんですけど、貯蓄性の機能が無い保険って、支払事由に該当することが起きない限り、手元にお金は入ってこない性質のものですよ。
- 亡くなったら
- ケガしたら
- 入院したら
- 手術したら
こういう事への経済的負担を軽減するためのもので、契約したらケガしないとかではないです。
がん保険やがん保障が相変わらず人気ですけど、がんになって多くの保障がもらえるとうれしいですか?って話なんです。
どんな病状でも金銭的負担が無いように備えるのが基本的な考え方です。
保険の選び方より保障の組み立て方を知る
斬新でしょ。
誰も、これを言ってないと思います。
保険コンサルタントを名乗っていて、ブログ上で明言してる人は、あまり見たことがありません。
ゼロとは言いませんが、少ないでしょうね。
あのー、保険って自由に保険金の設定できます。
見積もりとか保険プランの提案を保険屋さんは持ってきますが、あれ、保険会社の意向によってベースとなる設定、つまりは利益が最大化されるようになってますから、鵜呑みにする必要は全くありません。
必要保証額すら算出しないで、どうやって『アナタに必要な保障』って導き出せるのか不思議で仕方が無いです。
必要保証額という言葉は知っておこう
例えば、夫婦と子ども1人世帯で、収入のほとんどを夫に依存していて、突然、夫が死亡したとします。
今後、遺族が生活のために必要な金額を、夫の死亡保険金でカバーできると安心ですよね。
これが必要保証額の意味です。
- 夫 30才 年収500万
- 妻 28才 パート収入年間100万円
- 子どもは未就学児
- 年間の生活費は300万円
だったら、翌年から生活費は2人分になりますし、夫の勤務先からの慶弔金や遺族年金も加味しますが、恐らく年間キャッシュフローは赤字になるケースがほとんどです。
夫名義の持ち家だったら住宅ローンが無くなるから家計の負担は軽いだろうと思うことなかれ。
固定資産税は遠慮なく課されますし、一軒家なら家屋のメンテナンス等の維持費も必要です。
やはり稼ぎ手を失うのは痛いものです。
赤字解消の手段として、
- 予め夫の死亡保障を適切な金額に設定しておく
- 妻の収入を増やす
わけですが、死亡保障を大きくすると保険料が高くなる、ということもあるので、どこで線引きするかは相談次第ってことですね。
夫死亡のケースで言いましたけど、これが助かって介護生活になると、また違う考え方が必要になります。
だから、保険の選び方より、保障の組み立て方を知る方が合理的なんです。
保険の必要性をズバリ言う
ある程度、貯金がある人は、保険契約しなくてもいいんですよ。
だけども大抵の世帯では、前述したようなモデルケースのように、年間のキャッシュフローが赤字になるケースが多いので、保険金に頼らざるを得ないわけですよ。
保険の本筋は死亡保障です。
医療保険の中でもがんに対する保障が人気で、1日あたり1万円の保障が追加とかあります。
しかも保険料が安いとてきるんで、一定数は、がんになったら儲かるとでも思って契約してるんじゃないかと、何となく疑ってしまいますよ(汗)
入院費は貯金でカバー出来ないのか
がんに関して言えば、
- 入院の短期化
- 高額療養費制度
を忘れはいけないです。
高額療養費制度は、がんに限らず保険適用なら使える制度ですけど、入院は短期化の傾向です。
退院患者の平均在院日数等 – 平成29年(2017)患者調査の概況|厚生労働省
この資料からすると、『新生物<腫瘍>』の項目では、
- 0-14才 14.3日
- 15-34才 10.2日
- 35-64才 12.0日
- 65才以上 18.2日
- 75才以上 21.5日
と、働き盛りは想像以上に入院が短いですね。
がんの部位とか病状によって変わりそうではありますが、例として、80代の義父が大腸がんで入院手術した時、データの数字よりは明らかに短い入院期間でした。
データと実情は乖離があるのは当たり前ですが、ともかく短期化しているのは確かです。
仮に30代前半で胃がんによる入院手術の場合、医療費の相場は、
胃がん(腹腔鏡下幽門側胃切除術) 医療費約50万円 高額療養費制度の利用で約35,400~261,000円
となっています。
医療保険を契約するメリットはあるか
がんの場合に限らず、医療費の相場は随分と幅があります。
例に挙げた医療費ならば、高い場合でも、2000ccクラスの普通自動車2台分の車検費用レベルです。
車検費用は現金払いできるのに、入院費の現金払いは難しいですか?
発生頻度は明らかに車検の方が多いです、2年に1回ですから。
言い換えると計画的に車検費用を積み立てる事はできても、病気に対する医療費の積立は、なかなか実践しないもの。
そのために現金預金で備えるんですけどね。
入院や手術費用は、現金と保険では、どちらにメリットがあるのでしょうか。
【ケーススタディ】
毎月の医療保険の支払いは5,000円、保障は入院が1日1万円として、手術費用や通院に関しても保険金が支払われ、保険期間は終身とします。
仮に30才で保険に加入して、33才の時に前述の胃がんに罹患したものの比較的軽度で、入院費用が5万円だった場合、明らかに現金で支払えます。
これが20万円だったら、どうでしょうか。
預金でカバーできますか。
保険を使えば、20日間の入院でペイできますが、入院期間は厚生労働省のデータでは30才そこそこだと10日ほどで、保険で入院費をカバーできるのは約半分です。
しかも3年間、保険料は支払っています、トータルで18万円も。
3年間の保険料18万円、入院費の手出しが10万、保障は10万という事になりますね。
10万円の入院保障を得るために、28万もの支出が必要だったわけです。
まあ、そういうことですよ。
現金預金と医療保険、どちらにメリットがありますかネ。
保険見直しや選び方のまとめ
- 保障の組み立て方を知る
- 保険の見直しはファイナンシャルプランナーに相談
- 必要保証額の概念を忘れない
以上です。