WordPressを始めると最初にぶつかる壁のひとつが「テーマ選び」です。
公式テーマだけでも数百、外部提供の無料・有料テーマを含めれば数千種類。
「見た目がオシャレだから」「有名だから」という理由でなんとなく選んだ結果、使いにくさに悩んだり、後からテーマ変更の手間が発生する人も少なくありません。
そこでこの記事では、無料でありながら初心者でも扱いやすく、長く使えるWordPressテーマを厳選して5つ、ご紹介します。
筆者自身が実際に使用してきた経験をもとに、「表示速度」「日本語対応」「カスタマイズ性」などの観点から、本当におすすめできるものを選びました。
無料テーマ=劣化版というイメージを持っている方にも、その考えが覆るはずです。
無料テーマでも十分?選ぶべき人とメリット・デメリット
「無料で始められるならありがたいけど、機能やデザインは大丈夫なの?」
そう疑問に感じるのは当然です。
ここではまず、無料テーマが向いている人、避けた方がいいケース、そして有料テーマとの違いを整理しておきましょう。
無料テーマが向いている人
- 初期投資をかけずにブログを始めたい人
- 趣味ブログや情報発信用のサイトを作りたい人
- まずはWordPressの基本操作に慣れたい初心者
特に「いきなり高機能なものは使いこなせるか不安…」という方には、シンプルな無料テーマが最適です。
あまり多機能すぎると、かえって迷って手が止まってしまうケースもあります。
有料テーマとの主な違い
無料テーマと有料テーマの大きな違いは以下の通りです:
- サポートの有無:有料は基本的にサポート対応あり。無料はフォーラム頼り。
- デザイン性:有料テーマはデモサイト並みの洗練されたデザインが初期状態で実現可能。
- 機能拡張:無料ではプラグイン依存、有料ではテーマ側に多機能が備わっていることが多い。
もちろん、無料テーマでも十分におしゃれで実用的なサイトを作ることは可能です。
ただし、あとから「やっぱり違うテーマにしたい」となった場合の手間(再設定、デザイン崩れ)を考慮して、最初に慎重に選ぶことが大切です。
無料テーマの“中途半端に使い続ける罠”
実は最もありがちな落とし穴が、「なんとなく入れて、なんとなく使い続けてしまう」ことです。
本当はレイアウトを調整したいけど方法がわからない、デザインに納得いってないけど有料には切り替えられない…。
こうしたモヤモヤを抱えたままブログを更新していると、記事作成のモチベーションにも影響を与えかねません。
だからこそ、「目的に合った無料テーマ」を最初から選ぶことが、長く快適に続けるための第一歩なのです。
初心者におすすめの無料WordPressテーマ5選
ここでは、実際に使いやすく、日本語対応や表示速度にも配慮された無料テーマを5つ厳選して紹介します。
「最初にどれを選べばいいかわからない」という方でも、この中から選べば安心してブログをスタートできるはずです。
それぞれの特徴や向いている用途、導入時のポイントもあわせて解説します。
① Cocoon|国産・高機能・SEOも対応
無料テーマの定番中の定番。
当サイトも利用させてもらってます。
Cocoonは国産テーマで、日本語の解説が豊富。SEO・高速化・レスポンシブデザインなど必要な機能はほぼ網羅されています。
装飾ボックスや吹き出しなど、ライターにとって嬉しいパーツも多く、見た目と使いやすさのバランスが非常に良いです。
また、WordPress初心者にとって鬼門となりがちな「プラグイン選定」が少なくて済むのも大きな利点です。
テーマ制作者によるフォーラムがあるため、技術的な不安にも対処しやすいのがポイント。
② Lightning|企業サイト・事業用にも対応
Lightningは、ビジネス向けのブログ・コーポレートサイトに適したテーマです。
国産で開発されており、日本語のカスタマイズ情報やFAQ、自前のプラグインも充実しています。
ブロックエディタとの相性が良く、トップページや会社概要ページのレイアウトも簡単に整えることができます。
副業用の事業サイトやポートフォリオにも使いやすく、CTAやフッター設定なども直感的です。
ただし、ハマりやすいタイプの方は、そのカスタマイズ性に没頭しすぎて、本来の目的を見失う可能性を秘めたテーマといえます。
Lightning | 無料で使えるWordPress公式ディレクトリ登録テーマ「Lightning」ビジネスサイトもブログも簡単に作れます
③ Xeory Base|SEO&シンプル構成
バズ部が開発したSEOに強い無料テーマ。
ちなみに「バズ部」とは、個人的にはコンテンツマーケティング最高峰レベルのブランドだと考えています。
ものすごくコレで知恵がつきました。
で、テーマですが、必要最低限のレイアウト・色設計で構成されており、「デザインより内容で勝負したい」人に向いています。
見た目のカスタマイズ性よりも、ブログ構成や内容に集中したい人には十分。
余計な機能がない分、軽量で高速表示されやすいのも特徴です。
④ Luxeritas|表示速度重視の軽量設計
ページスピードを最重要視する方に人気なのがLuxeritasです。
テーマ自体が極めて軽量で、キャッシュ・圧縮・画像遅延読み込みなど高速化機能が標準で搭載されています。
デザインも柔軟にカスタマイズ可能で、Cocoonに並ぶ高機能無料テーマとして非常に優秀です。
初心者には設定項目がやや多く感じるかもしれませんが、慣れれば有料テーマ並みのパフォーマンスが得られます。
ただ、製作者さん(なんと個人開発でエグい)が体調不良のようで、その辺が心配です。
Luxeritas Theme | SEO最適化、レスポンシブ、高カスタマイズ性、とにかく速い、無料の WordPress テーマ
⑤ Twenty Twenty-One|あえてこの公式テーマを選ぶ理由
WordPressには毎年新しい公式テーマがリリースされており、現在(2025年)は「Twenty Twenty-Five」が最新です。
しかし、初心者にあえて「Twenty Twenty-One」をおすすめしたい理由があります。
- 非常に安定しており、長期サポートが見込まれる(WordPress本体との親和性が最も高い)
- 装飾がシンプルかつ軽量で、余計な機能が一切ない
- 最新テーマのようなフルサイト編集機能が搭載されておらず、逆に初心者には扱いやすい
- CSSやブロックエディタの基本を学ぶ教材として優秀(素のWordPress構造を体感できる)
「Twenty Twenty-Five」のようなフルサイト編集(FSE)対応テーマは、カスタマイズの自由度は高い反面、初心者にとっては混乱の元にもなります。
一方でTwenty Twenty-Oneは「旧来のカスタマイズ方式」を踏襲しており、テーマファイル構造の学習にも向いています。
とりあえず書きたい、機能は最低限でOKという方には、Twenty Twenty-Oneが最適解となることが多いのです。
単に「無料だから」ではなく、「何を重視して始めるか」によって、テーマ選びは大きく変わります。
ゆえに、テーマを選ぶ際のチェックポイントや、失敗しないための見極め方が重要なのですが、次章で触れますね。
ただ、公式テーマを使ってるブログって珍しいですし、ランキングに入れておいてアレですけど、他の4つから選んだほうが実用的なのは認めます・・・。
テーマ選びで失敗しないためのチェックポイント
「このテーマ、評判いいから使ってみたけど…なんか合わない」
「変更したら表示が崩れて修正に追われた」
テーマ選びの失敗談は、WordPressユーザーの間で決して珍しくありません。
無料・有料にかかわらず、テーマ選びで後悔しないためには、いくつかの判断ポイントを押さえておくことが重要です。
ここでは、テーマ導入前に必ず確認したいチェック項目を7つ紹介します。
① 更新頻度を確認する
WordPress本体は定期的にアップデートされるため、テーマもそれに合わせて更新されていないと不具合が起こる可能性があります。
テーマの配布ページで「最終更新日」や「対応バージョン」を必ず確認しましょう。
半年以上更新されていないテーマは、初心者にはおすすめできません。
② 日本語対応されているか
多くの海外テーマはUIが英語のままだったり、設定項目が翻訳されていない場合があります。
日本語での操作や設定ができるテーマは、特に初心者にとって使いやすく、混乱が少ないです。
ここで紹介しているテーマは、日本語マニュアルも豊富で安心です。
③ デモサイトやギャラリーがあるか
公式ページやテーマ紹介サイトで、実際のデザイン・配置・カスタマイズ例が確認できるかは重要なポイントです。
デモサイトを見れば、「このレイアウト好きだな」「この見出しの感じいいな」といった判断がしやすくなります。
逆にデモが一切ないテーマは、実装後に「イメージと違った」というズレが起こる可能性が高くなります。
④ ブロックエディタとの相性
現在のWordPressは「ブロックエディタ(Gutenberg)」が標準です。
テーマによっては、クラシックエディタを前提として設計されているものや、独自ブロックと干渉するものもあるため注意が必要です。
ブロックベースで組み立てたい人は、「FSE対応」「Gutenberg最適化」などと明記されているテーマを選びましょう。
個人的には、ブロックエディタは馴染めないんですよね・・・。
クラシックエディタに慣れ切ってる部分がありましてね、入稿も含んだ案件だと、大抵はブロックエディタなので操作にはドキドキします。
⑤ サポート情報の豊富さ
テーマに関する解説記事、公式マニュアル、Q&Aフォーラム、YouTubeの設定動画などが多いかどうかも重要です。
人気テーマであればあるほど、「この機能どうやって設定するの?」という疑問にすぐ答えが見つかります。
逆に情報が少ないマイナーなテーマは、初心者にとって“詰みやすい”リスクをはらんでいます。
⑥ プラグインとの相性
テーマとプラグインの組み合わせによっては、不具合が出ることもあります。
特に、キャッシュ系や目次表示系、SEO系のプラグインとは干渉しやすいため、「テーマ名+プラグイン名」で事前に検索して確認しましょう。
よくあるケースは、例えば「Cocoon+All in One SEO」で不具合が出る、「Luxeritas+WP Fastest Cache」で不具合回避設定が必要など、事前に知っておけば回避できるケースもあります。
⑦ 将来的な有料テーマへの移行を想定する
無料テーマでスタートする場合でも、「後々収益化したい」「デザインにこだわりたくなるかもしれない」と考えているなら、将来的な移行も見越して選びましょう。
同じ開発者が有料版を提供しているテーマや、CSSが汎用的で他テーマへ乗り換えやすい構成のテーマがおすすめです。
例えばLightningは、有料拡張プラグインが用意されており、段階的なグレードアップが可能です。
このように、テーマは「見た目」だけで選ぶのではなく、「使い勝手」「継続性」「カスタマイズ性」といった多角的な視点から検討することが重要です。
次章では、記事全体を総括しながら、テーマ選びにおける最終的な判断基準をまとめます。
まとめ
WordPress初心者が最初に悩む「テーマ選び」ですが、今回ご紹介した5つの無料テーマは、いずれも信頼性が高く、ブログ運営のスタートに最適な選択肢です。
無料だからといって妥協する必要はなく、むしろ目的に合ったテーマを選べば、操作のしやすさ・表示速度・拡張性などの面で、有料テーマに匹敵する使い心地が得られます。
重要なのは、「どのテーマが一番人気か」ではなく、「自分がどんなブログを運営したいか」に合わせて選ぶことです。
たとえば情報発信系ならCocoon、企業サイトならLightning、シンプルに始めたいならTwenty Twenty-Oneのように、目的ごとに最適解は異なります。
本記事を参考に、自分の方向性にあったテーマを選び、ストレスなく楽しいブログ運営をスタートしていただければ幸いです。