昨年12月上旬に相談からスタートし、1月の下旬に契約がまとまり、先月から本格的にSEOマーケティングによる、3億円から5億円への売上拡大プロジェクトが幕を開けました。
クライアント様は建設業で、既にニッチな分野ではありますが勝ち組で、さらなる業界でのトップブランドとしての地位の確立、売上の拡大、新ジャンルへのビジネス開拓という目標を掲げており、当方が提案した内容に共感して頂けました。
コンサルティングの依頼は当方への指名でも紹介でもありません。
最終的に15社ほどの法人様とのコンペの末に、ほぼ唯一の個人事業主である当方の提案に信頼を寄せて頂いて、契約合意に至った上でのプロジェクト推進となりました。
個人事業主という弱い立場にありながらでも、
- クライアント様に必要なツボ
- 明確な方向性
- わかりやすい言葉で綴る方策
などをふまえてきっちりと提案すれば、法人様とコンペで競っても勝てることを実証できたことは励みになります。
かなり熱を入れることになるプロジェクトなので、本稿では、
- 競合15社を相手に弱小個人事業主がSEOマーケティング5億円プロジェクトを依頼された経緯
- 契約合意を掴む法則
などをお伝えします。
目次
なぜ15社の中から選ばれたか
クライアント様のサイトを公開するわけにはいきませんが、大まかな施策と実行内容について、ここまで簡単にお伝えします。
SEOマーケティングでは、どういうことをやっているのか、なかなかわかりにくい面もあるでしょうが、当方におけるやり方でよければ少しでも参考にして頂けばと思います。
いやー、二人三脚でゴールを目指すって、ともてイイですよ!
困っていることを聞いて解決策を出す
クライアント様は社内で検討された構想を持たれています。
構想自体は、ざっくりしたものから資料にまとめてあるものまで提供して頂くなど、実にさまざまですが、
- 何に困っているか
- どうしたいか
という点をはっきりと嗅ぎ取ることが重要になります。
困っていることで多く寄せられる声としては、
- リアルな営業は順調なのにネット集客はさっぱり
- SEOマーケティングに取り組みたいがリソース不足で全く進めることができない
- 専門的なスキルやノウハウが不足しているのでフォローが欲しい
という内容です。
上記のような困っていることに対しては、解決策の提案としても具体的に示すのですけど、理由や根拠もしっかり伝えるようにしています。
ただし伝えるにしても、過去に実績が出た方法だ、この方法が王道だ、みんなやってる、最先端、というような書き方はしません。
なぜならば、今、困っているクライアント様には、もっと現実的な理由が必要ですからね。
SEOマーティングの型にはめない
困っていることに対して「どうしたいか」を聞き出すことがポイントで、ここを無視すると、いくら近年のSEOマーティングには欠かせないオウンドメディア運用でさえも、単なる押し売りになることがあります。
実際に、今回のプロジェクトでは、オウンドメディアの運用はしていません。
理由としては、
- すでに上位表示のキーワードがいくつかありアクセス数は安定している
- ニッチ業界のため「キーワードプランナー」による需要予測は参考にならない
- BtoBではあるが公的機関が主な顧客対象
だったからです。
上記の状況を鑑みて方向性を提案書に盛り込んだのは、手前味噌ではありますが当方だけで、他社は軒並み、
- 月間検索数が少ないのでこのままでは厳しい
- オウンドメディアを運用すべき
など、いわゆる通り一遍の提案しかなく、納得できなかったとは聞きました。
当方の前職の経験が活きて、建設業の独特な商流を理解できたことも大きな武器となったはずで、例えば「スペックイン」などの話しがスムーズにできたからこそ、信頼を得られたものと考えます。
ビジネス用語は避けた
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個人的にも「何の意図があってわざわざ言い換えているのか」が今でもわからないので、いわゆるビジネス用語の多様は避けてきました。
今回の提案書にも、極力、ビジネス用語を避けたことが意外にも好評だったのです。
MTGと入力した方が少しでも記述の時短にはなりますし、アジェンダと書けば何となく高尚な議題にも見えます。
ひょっとすると「プロジェクトにジョイン」なんて表記した方が、場合によってはウケが良いかもしれませんが、そんなに気取る必要ある?って感じもしないでもないです・・・。
「参加した」「加入した」などでいいですよね?
子どもさんの学校行事でも、今の時期なら「卒業式にジョイン」なんて言わないでしょ。
相手によっては嫌悪とまではいかなくとも、何となくモヤっとさせてしまうことは、避けた方かが無難な気がします。
自己紹介は最後の最後
プレゼンや提案のパターンとして、大体が自己紹介または自社のサービスや実績の紹介が、冒頭にありますが、当方は最後の最後です。
「まずは私共の紹介をさせてください!」
いやいや、それ知りたいワケちゃうねんって話で、早く本題に入って欲しいのだと自分自身が感じるので、当方の場合は後回しです。
昨今のWEBページの構成は「PREP」がライティングとして読み手に云々とか言ってる割には、PPCの資料などでは、全く逆であることが多い印象を受けています。
全然、クライアントファーストとは思えません。
コンサル料金もお得
15社の競合と競って契約を勝ち取った要因の一部を書きましたが、料金設定もお得だと感じてもらえたことも否定できないでしょう。
同等のサービスを仮定すると、法人様の相場よりはかなり安い料金で提示しましたから(汗)
決して低料金を売りにしてるわけではないのですが、やはり個人事業主である当方と、法人様とでは、
- 信用度合い
- 注ぎ込めるリソース
- 進捗スピード
など、敵わない点がたくさんありますので、明らかに不利にはなりますが、それも正直に伝えることにしています。
逆に正直さが「信頼できる」として良い結果を生むこともありますし、「以前、依頼した会社は~」なんて、ちょっとした裏情報なども手に入るのです。
どうしても埋められない差を、どこでカバーするか、個人事業主ならではのやり方をするしかありません。
勘違いしないで欲しいのは、格安では対応しないということです。
月額1万円でというようなオファーが届くこともありますが、まあ、さすがに1時間のZoomコンサルぐらいしか対応できません。
初月の動向
プロジェクトがスタートした初月を振り返ると、非常に順調に進んでいると自負しています。
先月は、第一回目の定例会合も行い、緊急で臨時会合も実施しましたので、情報交換と共有は上々です。
ちなみに定例会合は月1回で合意しておりますが、緊急の時などは、この限りではないということも伝えていましたので、うまくご利用頂いています。
今月は第二回目の定例会合が間近に迫っていますが、すでに、レポートは提出済み。
会合の開始時点で、お互いに何かしらの結論を持って臨みますので、非常にスムーズですし内容が濃いです。
目先のゴールより年末時の成果
プロジェクトの目的は売上拡大です。
上位表示がどうのこうの、キーワードがあーだこーだ、月間検索数があれやこれや、確かに大事ですが、年間スケジュールに沿った長期目線で取り組むことになっています。
提案の時点でも打ち出していました。
そもそもは向こう1年、つまり年末まで1年契約をクライアント様は考えていたようですが、1年を通して考えてくださるのならば、四半期ごとに評価を踏まえて更新制にした方が、双方ともに納得するのではないかと、当方が考え直すように進言したのです。
クライアント様は、成果に納得できなければ3ヵ月で契約を終了させることもできるので、リスクは限定されます。
また3ヵ月という区切りをベースにして施策を進めると、都合、4回の小プロジェクトが実行できるわけで、これは双方にとってもやりやすいです。
数字もしっかり追う
数字もしっかり追います。
具体的な数字は出せませんが、少しハードルが高い目標を設定して、コツコツと積み上げていくしかありません。
ここまでは順調に右肩上がりで推移していますが、Google検索の動向についてはコントールが不可能な分、リスクは付きまといます。
ゆえに検索1位をキープしているキーワード以外にも、勝てるキーワードを追求していくことになります。
ビジネスサイトのSEOであるからには、アクセス数と同時に成約率も追いかけなければ、やる意味がありませんので、売り上がるための取り組みを続けて行きます。
デザインはクラッシックスタイル
最後にサイトのデザインです。
どちらかと言えば雰囲気はクラシックで、印象としては真面目さ、堅実さを醸し出しています。
それでOK。
なぜならば市場、つまり訪問者であるターゲット層に合わせているからです。
PC表示では、でっかいサイズの動画を画面いっぱいに表示する、1カラムでいかにもモバイルに最適化された今風なデザインは、うーん、確かにカッコイイですがマッチしない業界もあるわけで・・・。
できれば実を取りたい方が強いので、大幅なデザイン改修は、今のプロジェクトでは念頭にはおいておりません。
まとめ
「競合15社を相手に弱小個人事業主がSEOマーケティング5億円プロジェクトを依頼された法則を伝授」というテーマで綴ってきました。
ここまで大きなプロジェクトは久しぶりなので、プレッシャーよりも楽しさが勝っています。
なによりもクライアント様の熱量がスゴイので、ついつい同調してしまうわけですが、冷静さは失うつもりはありません。
あくまでも主人公はクライアント様で、当方は後方支援です。
もし、何かお悩みのことがありましたら、お問合せフォームでも良いですし、クラウドワークスでも「福岡覧斗」で検索して相談を投げかけて頂いても結構ですので、ご遠慮なくどうぞ。